ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
産婦人科医師の日詠尚史
かなり整った顔立ち
真っ直ぐな鼻筋
輪郭のはっきりしたやや薄めの唇
そして
鋭さを兼ね備えた切れ長の瞳
そんな瞳に見つめられるとトロケてしまいそうになる
そんなこの人もこの辺りの妊婦さんの間では知らない人はいないと言ってもいいぐらい腕の立つ医師で
腕がイイだけでなく、クールだけど、さりげない優しさを兼ね備えていて
妊娠やカラダの不調などに悩める女性達の強いミカタなんです
実はこの男も
いろいろな事情があってワタシの主治医だったのですが
ワタシのダンナさまでもあるんです
エヘヘ/////
私達、ようやく結婚した新婚さんなんです、ハイ
ちゃんと入籍も済ませてます
それでも名札の苗字を変えてない理由
それは
日詠という苗字は結構珍しくて
私が日詠の姓を名乗ったりすると
日詠先生の結婚という事実が知れ渡り
それによって
日詠先生の周囲までも結構混乱することが予想されたわけで
病院内にいると日詠先生の人気ぶりは嫌というほど思い知らされているから
患者さんだけでなく
病院の女性スタッフ達にも人気があるから
日詠先生は
“別に伶菜が日詠って名乗ってもいいじゃないの?”って涼しい顔してますが
この病院のスタッフの一員となった今、あまり敵を作らないほうがいいかと思って
なので結婚の事実がバレるまではこのまま旧姓で
私が臨床心理士として一人前に仕事ができるようになるまではこのままで
私達の関係を知っている遺伝相談チームスタッフ以外にはバレないように努力!
っていうか
『いけない!!!!!あと2分で休憩で終わる~!!!』
バトルを繰り広げていた2人をよそに私は今度こそは勢いよくバックに手を突っ込んでメイクポーチを握り締めた。