ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



「オペ室連絡しますか?」

「帝王切開になるかもしれないから一応オペ室連絡。でも子宮口、開大しているから・・・・とりあえずもうここでやる。吸引器具準備して!!!!!」

「鉗子は?」

「それも一応お願い!!!!!エコーと心拍モニタリングで胎児を確認する。子宮内の血腫も有無も!!!!」



私は自分の力量全てを注いで、助産師達とともに
伶菜ちゃんに向き合った。


日詠クンの代わりに
伶菜ちゃんを
カノジョのお腹にいるベビーを
救おうと思った。

それが
日詠クンも救う術だと自分に言い聞かせた。

それでも
本当はそうじゃないことも自分でわかっていた。



私の手で伶菜ちゃんが助かったとしても
カノジョに何もしてあげられないカレを
本当に救えるんだろうか?

カレはまた
自分でカノジョを救えなかったと
ココロの傷を深くしてしまうのではないか?


私の中でそんな迷いが出始めていた時、
かすかに聴こえてきたカノジョの声。









「ナオフミ、、、、さん・・・・・・た、、、、、、す、、、、け、、、、、、」



今にも消えそうな声
命が消えそうなそんな声

それでもカノジョは
本能で生きようとしている
本能が日詠クンを求めてる


日詠クンは
この状況をどう思っているの・・・?


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