ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
『自発呼吸は?!!!!!』
「ありません!!!!!」
心電図モニターのすぐ傍で全身管理をしている日詠クンがいるはずなのに
応援で入ったICUの看護師が私を呼んだ。
『日詠クン?!』
さすがに日詠クンでも
命の危険が迫っているこんな状況で
冷静に処置できるわけない
伶菜ちゃんはカレにとって
他に代わるものがないぐらいの大切な宝物
冷静でいろっていうのがおかしい
それでも
さっきのカレの瞳の強さを信じたい
カレに助けてと言ったカノジョの
ドクターでいようとした日詠クンを・・・・
そう願いながら
子宮の止血をしている手を離さずにカレを覗き込んだ。
視線の先にいたカレは・・・・
「除細動、150ジュールでチャージを!!!!」
胸骨圧迫をしながら看護師に指示を出していた。
「チャージできました!!!!」
「離れて!!!!!」
子宮を圧迫していた自分の両手を離さざるをえなかった。
本当ならこのまま圧迫を続けて子宮からの出血を止めたかった。
カノジョの命を救うために・・・・
それでも
躊躇うことなく除細動器のパドルをカノジョの胸にあて
ドクターでいようとするカレを信じよう
そう思った。
ドオウン!!!!
ピロロローッピロロローッ