ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



「あとはICUでフォローします。」

『どうかよろしくお願いします。』




産科医師であるカレと私が
カノジョにしてあげられることはここまでだった。

こうして意識が戻らないままのカノジョは
私達産科スタッフの手を離れICUスタッフへと託された。




ICUへ運ばれるカノジョを見送るカレの背中。
それはとても痛々しくて。


自分の手で命は取り留めた
けれどもカノジョは目を覚まさない今

カレがどんなことを考えているのかを想うと
胸が引き裂かれそうになった。




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