ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
俺がまだ乳児だった頃、
心臓血管外科医師である実の父親が海外留学中に、実の母親から受けた身体的虐待が原因で
俺は実の両親の友人だった高梨夫婦に引き取られた
血の繋がりが全くない俺を大切に育ててくれた高梨夫婦
そんな中、伶菜も生まれ、慌しくも幸せな家族だった
しかし、伶菜の父親が過労死したことがきっかけで、8才だった俺は東京在住の実の両親のところへ戻った
立派なお医者さんになって私と伶菜を迎えに来て”という伶菜の母親の言葉に背中を押されて
その後、俺は医大進学を機に名古屋に戻るも
高梨母娘の行方を捜し出すことができないまま、産科医師としてこの病院に従事していた
必ずいつか二人を探し出せると強く願いながら
しかし、伶菜の母親は俺が海外留学中に病死してしまった
再会することのないまま・・・
それから数年後、俺が再会を願ってやまなかったもうひとりの人物
それが伶菜
彼女との偶然の再会は早朝の自宅近くの駅のホームで
彼女の自殺企図という重苦しいモノになってしまった
それでも俺は彼女の腕を強く引いてウチの病院に搬送した
その際、産科医師として感じた彼女の異変
それは彼女の妊娠
しかも彼女は声を振り絞りながら、父親はいないという
どうしてこんなことになっているんだろう?
そう想いながらも
そんな彼女の主治医になって彼女とまだ胎児だった祐希をすぐ傍で見守っていた
彼女達をなんとしても救いたくて
しかし、俺のそういう意思とは反して、彼女達は
俺にはどうすることもできない事態に陥ってしまった。
それは・・・