ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



祐希

俺はお父さんなのに
お母さんと赤ん坊
自分で助けてやれなかった

お前の大切なお母さん
出会いを楽しみにしていた赤ん坊
もしかしたら
このままもう逢えないかもしれない

お前の大切なもの、ふたつとも守ってやれないかもしれない



祐希

本当にすまない
今はこの言葉しかお前に言ってやれない・・・・




涙がポトリと手を繋いだままだった伶菜の手の甲に落ちる。

そこをゆっくりと流れ落ちる涙が俺の小指に当たった時


「今、NICUから電話が入って、、、赤ちゃんが・・・」

『・・・・・////』


ICUの看護師が電話の子機を手にしたまま、俺のほうへ飛び込んでくるように駆け寄ってきた。




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