ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
『話がわかるな~産科部長さんは♪なんなら、おっさんとあまり仲良くないと噂の名古屋医大産婦人科の三宅教授に応援要請してやってもいいぜ。』
「貴様・・整形外科のくせにそんなことできるか!!!!」
オレが適当なこと言ってると思ってるな
ま~そう思われても仕方ないか
オレ、整形外科の人間だし
でも部外者という理由だけで
ゴールを諦めるわけにはいかない
『それができちゃうんだな~。』
「そんな訳ないだろ。だいたい俺だって三宅教授とアポイトメントをとるのは一苦労するんだぞ!!!!!」
『そのまさかだよ。矢野先生と三宅教授は飲み友達で、その繋がりで俺も教授と飲み友達なの~!!!!! 診療科が違う分、難しいことなしに仲良くしてるってとこ。』
三宅教授と俺が飲み友達と聞いたせいか
三宅教授とのアポイントがどうしても欲しい様子の産科部長の表情は明らかに緊張感が増した。
「そんなに怖い顔しないでくれ・・・わかったよ。日詠クンが納得するまで休ませるといい。」
空気が読めないクセに
オレがよっぽど怖い顔をしていたのか
彼なりに精一杯空気を読んでくれたようだった。
その努力は認めてやらんとな
彼の気が変わらんうちに・・・・
『部長!!!!一緒に頑張りましょう!!!!』
「言っとくが、俺はお前が嫌いだ!!!!」
彼の両手を握ってぶんぶん振ってやった。
『上等です♪ オレ、矢野先生に可愛がってもらっているから大丈夫だけど・・・やっぱ産科部長とも仲良くしたいな~。っていうか日詠さんと仲良しのオレとも仲良くしておくときっといいことありますよ~。』
「・・・・・・・・」
産婦人科部長を黙らせてまでオレが得ようとしたゴール
それは
日詠さんのスケジュールを真っ白にするように仕向け、
カレが他事に時間を費やすことなく真っ直ぐにじっくりとレイナと向き合える時間を作ること
それがカノジョとカレにしてやれる
俺の精一杯だった。
あとは
レイナの生きようとする力と
日詠さんのカノジョの力を信じる気持ちなんだ
レイナ
絶対に還って来い
お前の主治医だったオレは
お前に底力があることはイヤという程理解している
だからオレは
お前が戻ってくることを
信じて疑わない
だから還って来てそしてまた見せてくれよ
お前と日詠さんが一緒になって救った患者さんと笑い合う姿を・・・