ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
そうじゃない
行かないで欲しいという想いで
涙が出たわけじゃないんだよ
そう言いたいのに
それすら言えない
ずっと一緒に居てくれて
ありがとう
そう言いたいのに
それも言えない
『・・・・・・』
もう一度コクリと頷くと彼も頷いてくれた。
これ以上心配をかけちゃいけない
その想いでなんとか涙を堪えた。
「俺は伶菜が居てくれて、心強い。今までも、今も・・・これからも・・な。」
そう言って笑ってくれた後、彼が見せた後ろ姿のせいで
堪えていた涙がまたこぼれた。
この人が居てくれて
私はまた救われた
・・・そう思えたから。