ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
無事・・・だったんだ
自分がこんな状態だったから
赤ちゃんはダメだったかと思っていた
でも生きていてくれた
きっと
祐希の時と同じように
いろんな人達の手を介して救われたんだろう
助けてくれた皆さんに
頑張ってくれていた赤ちゃんに
そして
一緒に闘ってくれていたに違いない
ナオフミさんに感謝してる
声にならないけれど
精一杯の気持ちを伝えたい
その想いを胸に私は必死に口を動かし
感謝の言葉を紡いだ。
『・・』
『・・』
『・・』
『・・』
『・・』
ナオフミさんは
一生懸命聞き取ろうとしていてくれたみたいだけど
その気持ちは声になってはいなかった。
どうやったら伝わるの?
このまま伝えられないままなの?
でも
必ずいつかこの想いが
彼に届くように
今から頑張りたい
赤ちゃんも
留守番してくれている祐希も
そして
ナオフミさんも頑張っているのだから・・・
だから
小さなことひとつからでも
できるようになりたい
難しいことでも
逃げることなく立ち向かっていきたい
だって私は
ありがとうという感謝の気持ちだけでなく
私の願いを叶えてくれたナオフミさんに
まだ伝えていないことが
どうしても伝えなくてはならないことがあるから・・・