ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活


「日詠部長。緊急胎児エコーの患者さん、早めに到着してお待ちです。」

「もう少ししたら行きます。」

「検査室にご案内しておきますね。」

「助かるよ・・・ありがとう。」


院内PHSを使わずにナオフミさんに直接伝言するためにここに来て頬を真っ赤にする看護師さんとか。


「あ~やっぱここにいた、森村部長!!!!!今度の整形外科バーベキュー大会、予算をどれくらい使っていいですか?」

「あ~、赤塚、お前に任せるよ。」

「出た!せめて、どれくらいとか提示してもらわないと。」

「それじゃ・・・・牛タンは厚めで柔らかいの!!!!!」

「牛タンのクオリティーじゃなくて・・・」

「だって~伶菜の好物なんだモン♪」


いつも森村先生のペースに巻き込まれている整形外科の後輩医師とか。


「あっ、伶菜先生、いつもウチの上司がお世話になっております・・・・先生もウチの科のバーベキュー参加します?」

というか・・・

えっ・・・あたしも整形外科バーベキュー参加?!
牛タンは大好物だけど・・・・



グイッ!!!!!



はっ?!


「いたいた、伶菜先生って、近くで見ても噂通りのほんわか癒し系!!!!!・・・・オレ、外科の研修医、伊達って言います♪今度、カウンセリングってどんなことをやっているのかをマンツーマンで教えて頂けると・・・うげっ、森村部長・・・・」

「また研修医かよ~。おい、研修医。その手、放せ!!!!マンツーマンとかあり得ね~だろ?」


突然掴まれた右手首はすぐさま解放された。

でも今度は左手首を掴まれた。
Tシャツ、短パンに“手術室用”と書き込まれた白いサンダル姿の部長さんに。



「外科系でもカウンセリングは知っておくべきというか・・・・癒してもらうのも必要というか・・・・」

「お前自身の癒しなら他を当たりやがれ!!!!!」

「えっ、だってやっぱ伶菜先生でしょ・・・」


部長である森村先生の前でも一向に引く気配を見せない研修医。


“やっぱ伶菜先生でしょ” って言ってもらえるのは
有り難いけれど

私なんかで大丈夫なのかな・・・・


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