ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



自分が聞けなかったコトを悟ってくれたコトが嬉しくて
それをちゃんと教えてくれたコトも嬉しくて
安心させてくれるような言葉をくれたコトも嬉しくて


「伶菜?」

『・・・・ダイスキ。』


つい口に出してしまった本心。


そしてしばらくの沈黙の後

「わかってる。」

照れくさそうにそう返事をし、電話を切ったナオフミさん。
その姿を想像し、こっちまで顔が紅くなってしまった。


“俺も・・・”という甘い返事じゃなくて
“わかってる”というクールな返事

でも
私のダイスキをちゃんと受けとめてくれてるという感じが心地よく伝わってきて
そんな大人なナオフミさんに今日もドキドキさせられてしまった。


「ママ~おなべ~おこってる~」

『あっ!!!!!!ゴメンゴメン。』


ナオフミさんの“わかってる”の声の響きに
うっとりしていた私は慌てて吹きこぼれそうになっていたキムチ鍋に意識を戻した。


『あっ、熱っ!!!』

「だいじょうぶ~?ママ~』

うっかり鍋の淵に手が触れてしまった私を心配そうに見つめていた祐希にニカッと笑ってみせた。


それから20分ぐらいしてナオフミさんは帰ってきた。
少々困ったような表情を浮かべながら・・・
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