ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
俺とかが庇うとかそういう余計なことをするほうがきっと
伶菜は傷つく
人の役に立ちたい
ちゃんと自立したいという想いが強くて
臨床心理士になったのだから・・・・
「なんだよ!!!!! アンタが動かないんなら、俺がアイツを助ける。」
森村は俺をグッと睨みながらそう投げかけ、俺の前から駆け足で立ち去ってしまった。
サンダルと床が激しく擦れる音を立てながら・・・。
すぐに行動に移す森村
どんな困難にでも立ち向かって伶菜を救おうとする森村
今までもそうやって伶菜は彼に救われた
初めて俺に嫉妬という感情を植え付けたのはそういう彼だった
そしてこうやって今も・・・
でもこのまま
森村に対して引け目を感じたままじゃ
前田という人間と伶菜のやりとりとかに気を揉んでいるようじゃ
・・・・彼女は救えない
ただ焦るばかりの情けない俺は森村の後を追った。
どうやったら
伶菜を傷つけることなく
ちゃんと救えるか
それがわからないまま・・・・