ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



だから私を少々声を荒げた。
私の中では真面目で患者さんのためにいつも一生懸命な前田先生が
犯人扱いされることにも違和感を覚えたから。

それでも江草さんは怯むことなく口を開く。



「塩酸モルヒネ注射液を薬剤室から無断で持ち出したんですよ。」

『・・・モルヒ、、ネ・・???』


モルヒネが麻薬でもあることぐらいはわかっていた私は驚きを隠せない。


「そう、しかも注射器を使って、自分で使用していたことも認めたんですよ。」

『ウソ・・・』


信じたくなかった
新入職員の研修で同じグループになった前田先生
自己紹介でも
コミュニケーション講義でも
接遇研修でも
課題プレゼンテーションでも
なんでも一生懸命
患者さんのためになるなら・・・と
一生懸命


そんな彼が
患者さんを痛みの苦しさから救う大切な薬剤を自分のために使うなんて
しかも
モルヒネは使い方を誤ると危険なのに
なんでそんなコトを・・・
なんで・・・・・?





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