ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
Hiei's eye カルテ9:our confession
【Hiei's eye カルテ9:our confession】
いてもたってもいられなかった。
目の前にいる伶菜が産科の看護師さん達に誤解されている。
“この人に期待とかさせちゃかわいそうですよ”
“日詠先生が慰めただけなんですよね?
どうやら俺絡みで
看護師さん達が自分に対して好意的であることはありがたい
でも、伶菜が傷つくことだけは
なにがどうであれダメだ
だから俺は動かずにはいられなかった
秘書の片平さんに無理を言って作成依頼してもらった名札
自分の胸ポケットにおさめたままだったその名札を彼女の名札と取り替えるという行動を起こした
しかも看護師達が集うナースステーションという場所で
本来ならふたりきりの時にちゃんと手渡ししようと思っていた
“一緒に前に進めるように、すぐに傍で見守っているから”
という意味を込めた【日詠伶菜】という名札を
それを使うか使わないかは結婚の事実を公表しないことを望んでいる伶菜自身の判断に任せようと思っていたのだが
それなのに俺は衝動的に自分の手でその名札を彼女のものと取り替えてしまった
それを手に取りじっと見つめたまま動かない伶菜。
その姿を見た俺は・・・・即座に自分がやってしまった行動を後悔した
俺がその名札を利用するかどうか判断する機会を伶菜から奪ってしまった。
福本さんの言う通りだな。
伶菜が絡んだ時の俺は危なっかしい・・・ってな
ただでさえ、モルヒネ事件で伶菜は落ち込んでいるに違いないのに
そんな時に俺は・・・・情けない・・・・
そうココロの中でも溜息をついた直後、
「あの!!!!!私・・・・・・・」