お前は、俺のもの。
凪 (一ノ瀬side)
マンションから車で十分ほどのところにある、二十四時間営業の会員制のフィットネスジム。
三年前から通い始め、今では週二回ほど利用している。
『 凪は、俺が、好きか』
俺が過信していたのか。
凪がこの問に対して、あんなに困惑するとは思わなかった。
──俺たちは愛し合える。
そう思ったのは、俺だけだったのか。
俺はその疑問をバタフライマシンにぶつけ、大胸筋に力を入れた。