お前は、俺のもの。

──そうかぁ。桐谷さん、お孫さんの結婚祝いが決まって良かった。

「ご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに」

気持ちを込めて伝えると、二人はニッコリと笑みを浮かべて「ありがとう」と声を揃えて言った。

「エミさん。見学終わりましたか?」
と、藤川夫人がパタパタと姿を現す。
「ナツミちゃん、そんなに急いだら…」
と、心配そうに手を差し伸べる桐谷夫人。
それからリビングに現れた藤川様のご主人と鬼課長。桐谷様のご主人様も含めたモデルルーム見学会の感想会が始まり、明るい空気が広がっていく。
本当に、楽しいひと時だと思った。



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