お前は、俺のもの。
「お前、俺と同じ竜田揚げ飯大盛りにしたのに、その昼飯はお前の身長ではなく横に広がって……プッ」
社食から戻ってきた鬼課長の第一声が、私の昼食消費分析の吹き出し笑いだったとは。
──ご飯大盛りにしたの、バレてる?
どうせデブだと言いたいんでしょ、とプイッと顔を逸らした。
向かいで聞いていた綾乃が、
「一ノ瀬課長、それセクハラですよ。凪さんから食べることを奪ったらダメですからね」
と、鬼課長に釘を刺す。
「それフォロー?」と突っ込んでみたかったが、鬼課長から二つの封筒を渡されてタイミングを逃してしまった。