君の瞳に映るもの
でも、少し冷静になって考えるとそのプラチナパスポートはただの紙切れ。
“ただのお隣さん”
ただそれだけの物になってしまう。

「第二図書室ってどこにあるの?」
「あぁ。第二図書はね、南館の3階にあるよ」
「なるほどね、ありがとう」

たったこれだけの会話で終わってしまう。
他の子達はどうやって会話をしているのかな。
今までの経験不足が仇となって返ってくる。
もっと三葉君と話したい。
でも、その方法が分からない。
もっと会話の内容を掘り下げればいいの?

第二図書は今はそんなに使われてないよ。
そこに行って、何をするの?
何か用事でもあるの?

関係のない私がそこまで深く掘り下げて彼に嫌われない?

「高梨さんには関係ないでしょ」
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