死者の時間〜最期のメッセージ〜
「お守りってどんなお守りなの?」

「赤いだるまの形のお守り!お兄ちゃん、いっつもお父さんに叩かれてて……」

桑原悠河は泣きながら言う。藍は「ちょっと見せてね」と桑原悠河の服の袖をめくる。そこには日に焼けた健康的な肌があった。痣などは見当たらない。

泣き続ける桑原悠河を、藍は抱きしめ続ける。大粒の雨が体を冷やしていった。







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