死者の時間〜最期のメッセージ〜
「でもいいよね〜、アメリカなんてさ!本場のディズニーランドに行ってみたいなぁ〜」

朝子がそう言うと、「アイツが行くのはニューヨークだぞ。確か、ディズニーランドがあるのはフロリダとカリフォルニアだろ」と聖が言う。

「河野くんは遊びにアメリカに行ったわけじゃないわよ」

藍は苦笑し、「そうです!未来の監察医になるために勉強しに行っているんです」と正人が言う。

「さあ、我々も河野くんに負けないように仕事をしましょう!」

正人が言い、「は〜い」と朝子が返事をする。藍も黙々と仕事に取り掛かった。



その日の午後、法医学研究所に解剖の依頼が入った。依頼主は如月刑事。なんと隣の県の高校で遺体が発見されたらしい。

「すぐ現場に向かいます!」

藍は研究所を飛び出し、電車に飛び乗った。事件現場となった高校は駅から歩いて十分ほどのところにある。

電車を降り、藍は高校へと向かう。高校で遺体が見つかったとしか聞いておらず、詳しいことは何も聞いてない。
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