希望の華
「恐れるな、静かに生きていけば祟ることなどない。」
文献を見る限り、今までの人はろくな最期しか迎えていない。
その力を恐れられ処刑されたり、力をもつ自分に耐えられず自ら命を絶ったり。
一番多く残されているのはその能力を制御出来ず暴走させて破滅を迎えた人。
「ability person...そんなに幸せなものじゃないですよ。」
私はそれを恐れて今まで生きてきた、そしてこれからも。
「お稽古、ありがとうございました。」
私はお点前を終えて礼をした。
何か言いたげな叔父様を目の端に置きながらも私は水屋で片付けをした。
ある程度片付けて水屋を出ると、そこには渋い顔をする叔父様がいた。
「大丈夫ですよ、お気になさらず。
これから神楽として忍として稽古をして参りますので。」