星の数より多く、君に愛を伝えたい。

下校する頃には、もうおばさんが夜ご飯を作っていた。


ご飯ができると、瑠奈と美奈とおばさんとわたしでテーブルを囲んで食べる。



「おじさんは?」



ベーグドビーンズを口に含みながら、わたしはおばさんに尋ねた。



「隆一さんね、会社で残業があってまだ帰って来られないんですって」



「そっかあ」



おじさんも大変だなあ。



「おばさん。うちのクラスの、宮北(みやきた)くんね、すごい女の子に人気なんだよ!」



瑠奈が突然そう言い出した。



「あら、そうなの! 優しい?」



「うん、すっごく!」



「そーお……。輝美は? 素敵な男の子、いたりするの?」



いきなり、おばさんがわたしにそう話を振ってきた。



「ええっ!? な、な、な……なんでわたし?」



「えー、だって、輝美は何も言わないんだもの。クラスの男の子の話! 例えば、この男の子は王子さまみたいだなー、とかこの男の子はヒーローみたいだなー、とか……」



ひええっ!
おばさん、ヒーローみたいな男の子って!

今日に限って、そういうこと……言わないでよ。




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