星の数より多く、君に愛を伝えたい。
昼休み。
お弁当を食べ終えたわたしは、少し校庭に出ることにした。
「てーるみ!」
後ろから、真帆がわたしの両肩を掴んだ。
「真帆、莉音と花乃も」
莉音も花乃も、後ろに立っていた。
「あ、あそこ」
「あそこって?」
莉音が気づいたところを指差すと、すみれちゃんとなつちゃんがベンチに腰掛けていた。
2人とも、明るそうじゃないな。
男子達も少し通り過ぎたりしているけれど、すみれちゃん達に気を遣っているのか、いつものようにじろじろ見ることはない。
「なんとなく、分かってたんだ」
なつちゃんが、寂しそうにそう言った。
「え?」
すみれちゃんが不思議そうに、下を向いていた顔を、なつちゃんの方まであげた。
「松岡先輩、絶対わたしのこと振ると思ってた」
あ……昨日のことを話していたんだ。
そりゃあ、まだ気にしないでいることなんてできないよね。
「わたし……先輩に勝てっこないよ」
なつちゃんの言葉に、わたし達は思わず顔を見合わせた。
「ちょっと場所変えよう」
真帆が小声で言って、わたし達は小走りで階段を登り、2階の廊下まで行った。