星の数より多く、君に愛を伝えたい。

「なんで、なつちゃん、あんなこと言ったんだろう」



わたしは、なつちゃんに初めて会った時のことを思い出した。



『わたし達、お互いに頑張ろうと決心しました!!』



『恋する女子同士、2人で一緒に頑張っていけばなんだか勇気がわいてくるんです!』



『わたし達、友達ですから……!』



あんなに2人で頑張ろうとしていたのに。

すみれちゃんに、言えない訳でもあったのかな。



「自信がなかったのかなぁ」



花乃が首をひねっている。


あの時、花乃はいなかったけど、なつちゃんの言っていたことは、やっぱり気になるんだね。



「わたしは関口さんの言ってた、先輩って誰なのか気になるんだよね」



“先輩に勝てっこないよ”


確かに、わたしもあの言葉は気になる。
“先輩”だけじゃ全然分からないや。


名前も言ってないし、なつちゃんが関わったことのある先輩はわたし達だけじゃないのは確か。

しかも、なつちゃんは1年生だからわたし達にとって後輩にあたる2年生の可能性だって充分にあるわけなんだしね。



「わたしは輝美だと思うなー」



花乃がいきなり予想を立て出した。



「はい!?」



いやいや、なんで?
わたしとなつちゃんは部活だって違うんだよ?

関わりなんて、そんなにないよ?


なのに花乃、どういった根拠でわたしという予想なんて立てたの!?




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