星の数より多く、君に愛を伝えたい。
あの後、昼休みや放課後を使って1年生の教室を覗いてみたけれど、すみれちゃんとなつちゃんの姿はなかった。
今日は諦めて、わたし達は真帆と花乃も一緒に靴箱へ向かう。
「あっ」
莉音が、小さく叫び声を上げた。
すると、1年生の靴箱にすみれちゃんとなつちゃんがいる。
しかも、周りには誰もいない。
「ごめん、真帆、花乃。ちょっと……」
「いいよ、行っておいで」
真帆がそう言ってくれたことで、わたしと莉音はすみれちゃん達のところへ行った。
「すみれちゃん、なつちゃん。ちょうどよかった」
「望月先輩」
わたし達が駆け寄ると、すみれちゃんとなつちゃんが莉音とわたしを交互に見た。
「こっちはね、わたしの友達の住吉 莉音っていうの」
「2人とも、こんにちは」
「こんにちは住吉先輩」
どうして莉音がこんなに切なそうに微笑んでいるのか、2人は分かっていないような顔をしている。
わたし達、自分の気持ちを一度も言っていないもんね。無理はない。
そう思うと、心がツキンと痛んだ。
「あのね……今日はわたしと莉音で2人に話したいことがあって」
おずおずとわたしが言うと、2人は目をくりんとさせた。
「なんですか?」
わたしは、とうとう覚悟を決めた。