星の数より多く、君に愛を伝えたい。
買い物を終えたわたし達は、プレゼントを入れたエコバッグを下げてデパートを出た。
もう、この冬なので時間となると夜道をイルミネーションが彩っている。
金色、銀色、青……カラフルなイルミネーションを見ながらわたし達は家まで向かった。
「ただいまぁ!」
ドアを開けて、わたしも2人に続いて玄関へ上がる。
「おかえり、3人とも。隆一さんがケーキ買ってきてくれたのよ」
おばさんも、ご機嫌だ。
「わあ、ありがとう、おじさん!」
「もうすぐチキンも焼き上がりますからね」
見ると、オーブンの中のスポットライトを浴びているチキンがいい匂いを漂わせていた。
テーブルには、クリスマスツリーの絵が描かれたケーキの箱が置かれてある。
「おじさん! どんなケーキなの?」
「見せて見せてー!」
ケーキの箱に気づいた瑠奈と美奈が、テーブルの方へ駆けて、開けようとした。
その様子を見たおじさんが、笑いながら箱を抑える。
「ダメダメ、清子(きよこ)もまだ見てないんだし。みんなで一緒に見る方が楽しいからなー」
その後、ピーと音を立ててオーブンのスポットライトが消えた。
「あ、焼けた! それじゃあ、クリスマスディナーにしましょうか」
「やったー!」
おばさんの声に、瑠奈と美奈が声を合わせる。
サラダ、ビーフシチュー、ガーリックトースト……。
様々な料理が置かれたテーブルの真ん中に、ケーキとチキンが置かれた。