星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「輝美! おめでとう」
翌日。学校へ行くと、莉音が突然わたしの方にやってきた。
受験の合否なら、まだ出ていないはずなのに莉音は何を言っているんだろう。
「え? あのごめん、わたしまだなんだけど」
「何言ってんの、受験のことじゃないよ! 松岡くんとくっついたんでしょ! おめでとう!」
「莉音」
「おーい、2人ともー!」
1つの声と、2つの足音が聞こえた。真帆と花乃だった。
どうやら、わたし達を探していてくれたみたいだな。2人ともハァハァと息を切らしている。
「真帆、花乃……!」
「輝美おめでとう!」
とびっきりの笑顔で、そう言う真帆と花乃。
前までわたしのことを冷やかしてばっかりなみんなにこうして祝われると、くすぐったいくらい嬉しい。
「ありがとう!」
「もう、長かった! やっとって感じだねぇ」
花乃がそう言うと、
「ほんとほんと! 輝美ったら、奥ゆかしすぎ! ラブラブな2人、見たかったなぁ」
と真帆も言い出す。
その途端、わたしの頭はプシューっと沸騰したみたいに熱くなった。
「えっ、ええ……!」
「ま、好きな人と結ばれてよかったよ! 親友の幸せは、わたしの幸せ! そうだよね?」
莉音がわたしの肩に、手をポンと置いた。
「うんうん!」
真帆と花乃が頷いて、わたしの心は照れくささと嬉しさで満たされていった。