星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「もう、遠回しになんかしねぇ。絶対、口でも愛を伝える」
太一くんの二つの瞳が、わたしの姿を映す。
「星の数より、ずっとずっと多く」
「星……」
「上にいっぱい星があるだろ」
今は、水色の空で太陽が輝いている。
太陽に邪魔されて、星なんて全く見えない。
見えなくても、いつでも上には星がある。
まるで太一くん、今見えない星が見えているように眺めている。
「うん、あるね」
わたしにも、まるで星が見えてきたみたいだ。
うん、ある。あるんだよ、この水色の空にだって数えきれないくらいの、たくさんの星が。
「絶対に、お前に伝えるんだよ。この星の数よりも多く、愛を」
わたしも星の数より多く、君に愛を伝えたい。