星の数より多く、君に愛を伝えたい。

星太と美歌が寝静まった後に、わたしはスマホを開いた。



「あっ、莉音からメールだ」



メールボックスには、宛名に『莉音』、件名には『お知らせ』と書かれてある。



『この度、第一子を授かりました。まだ男の子か女の子かは分からないけれど、産まれてくるのがとても楽しみです。また何かわかったら、連絡します』



第一子……!
そうか、莉音はお母さんになるのか。



「ねえねえ、莉音のお腹の中に、赤ちゃんができたんだって!」



わたしは隣にいる太一くんに、スマホの画面を見せた。



「ああ、それ俺の方からも純平からメールで来てたやつじゃん」



純平くん、それは莉音と結婚した人の名前。
莉音は、大学を卒業してから吾妻 純平くんと結婚し、今は『吾妻 莉音』と名乗っている。


わたしが大学受験をした夜、莉音はメールで純平くんに告白をしたらしい。
そして、莉音は純平くんに呼ばれたあの時、彼は告白を受け入れ、今も2人で幸せを掴んでいっているようだ。



「星太が産まれた時も美歌が産まれた時も出産祝いとしていろいろくれたんだし、今度は俺らの番だな」



「うん!」



莉音の赤ちゃん……わたしもはやく会いたいな。
今度は3人で、幸せを作っていってね。




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