星の数より多く、君に愛を伝えたい。
真帆は悩みに悩んで、ストロベリーホワイトラテに決めた。
わたしが頼んだのは、カフェオレ。
「んー、美味しい!」
苦いエスプレッソとミルクが、わたしの体に染み込む。
「輝美、大人だなぁ。わたし、無理だよ」
莉音が、感心しきった顔で言う。
「でも美味しいよ?」
「ちょっとちょーだい」
花乃が身を乗り出してそう言ったので、わたしは一度カフェオレを花乃に渡した。
飲むと、花乃の可愛い顔はみるみる歪み始めた。
「……んっ! やっぱりわたしには苦い……」
苦笑いしながら、花乃は自分の頼んだココアを飲んだ。
「輝美って、どうしてそんなに苦いの飲めるの?」
「大人だよねー、もうわたし子供っぽすぎるよ……」
莉音と花乃は、わたしのことを見ながら自分の頼んだキャラメルラテやココアを飲んでいる。
「そうかなぁ? わたし、なーんかおばさんみたいだよ」
一応、小さい頃から苦い味に慣れていたのでカフェオレが本当に好きなんだけど、こうやって苦いものが苦手な同級生がいると、その子たちが若々しく感じちゃうのだ。