星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「あっ……お、お母さん! ちょっと、こっち!」
「あら、どうしたの?」
わたしは、おばさんの腕を掴んで廊下に出て、階段の下まで行った。
周りを見ると、誰もいないみたい。
「……ふぅー」
親子のふりをしなくてもいいと分かった瞬間、わたしの口からは長いため息が出た。
これは親がいない人それぞれなのかどうかもわからないけれど、おばさんのことをみんながいる前だけで『お母さん』と呼ぶのは違和感がありすぎて、全然慣れないや。
「ど、どうしたの輝美。お友達と、仲良さそうに見えたけど、何かあったの?」
わたしの様子を見て、おばさんはちょっとおかしそうに笑った。
「ちょっと気まずくなっちゃって……。ずっと親子のふりをしているにしても……」
「そう。隠すのが辛いのね?」
おばさんの言葉に、わたしは小さく頷いた。
「大切なお友達なのね……」
もう高校に入ってから、3年経つのになぁ。