星の数より多く、君に愛を伝えたい。

やっぱり気になる。



「ねえ、望月」



俺は、思い切って望月にどういうことなのか聞いてみることにした。
……もしかしたら、聞いたらまずいことなのまもしれないけれど。



「ん?」



「家の人、来たんだね」



「うん、来たよ。わたしの、“お母さん”、見たんだ?」



ほら、やっぱり『お母さん』の部分だけがなんだか不安定だ。


しかも、おばさんと呼んだりお母さんと呼んだり、色々おかしい。


ただ、誰もいないところは『おばさん』と呼んでいたし、『お母さん』という言い方より『おばさん』という言い方の方が自然な感じがしたので、母親ではないことをなんとなく察した。


ただ、俺が気になるのはそこじゃない。


どうして母親のふりをさせているのか、というところだ。


俺には、そこまでの推測はできない。




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