星の数より多く、君に愛を伝えたい。

「おばさんって言ってなかった？　お母さんじゃないの？」



「え？」



俺が聞くと、望月はピクッと飛び上がった。



「いや、お母さんに『おばさん』とは呼ばないんじゃないかなって……。もちろん、呼んじゃダメってわけじゃないけど」



なるべく、俺は望月が気にならないような言い方をしてみる。

すると、望月は少し落ち着いたのか、



「うん、あの人はお母さんじゃないんだ。わたしの親戚のおばさん。お母さんの妹なの」



と言った。



「えっと……」



やっぱり、と思ったと同時にどうして今まで隠していたんだろう、という疑問は更に大きくなった。

様子を見たところ、望月は仲の良い友達にまで母親ではなく叔母であることを隠している。



「おばさんとお母さん、本当に声がそっくりなんだ」



「……そっか」



だんだん、俺は望月の言っていることがわからなくなってきた。


確かにプラネタリウムで会った時、彼女を呼ぶ声と、今日の望月の叔母の声は、どうやって見分けをつければ良いのかわからないくらい似ていたけれど、知りたいのはそこじゃない。


どうして母親のふりをさせたのか、というところ。
ただ、あんまり問い詰めるのも良くないので、俺は引き去ることにした……。