星の数より多く、君に愛を伝えたい。
『明日、輝美がお友達にごめんねって言ったら、お星さまはきっと喜んでくれると思うわ』
『そうなの?』
『ええ、そうよ。お星さまがなかったら、輝美はこんなに可愛い笑顔にならなかったかもしれないわ』
すました顔で、お母さんは喋り続ける。
『それに、お星さまは、いい子が好きなのよ』
『いいこ?』
お母さんの言っていることがイマイチ理解できなかったわたしは、首を傾げて目をパチパチさせた。
『そう、いい子が好きなの。輝美が明日、お友達にごめんねって言ったら、お星さまに好きになってもらえるわよ』
『そうかぁ! じゃあてるみ、あした、おともだちに「きのうはごめんね」っていう!』
あの時、どうやってお母さんの言っていることを理解したのか分からない。
だけど、なんとなく大好きなお星さまがあったことで、わたしが笑顔になれたのはお母さんの言う通りだった。
『そう、きっとお星さまは輝美のことを好きになってくれるわね』
お母さんのあの時の笑顔は、今でも鮮明に覚えている。