星の数より多く、君に愛を伝えたい。
気がつけば、わたしは家を飛び出してコンビニに入ってコーヒーを買って出ても、帰ろうとしなかった。
空を見上げると、もちろんそこだって星は見えない。
「お母さん」
涙のせいで、喋りにくい。
『輝美も、お星さまが好きになってくれて、お母さんうれしいわ』
『今日も綺麗なお星さまがいっぱいだったわね』
『今日はお星さまが見えなかったけれど、ちゃんとあるのよ。今日は雲の中でかくれんぼしているだけなの。明日は見れるといいわね』
『お母さん、輝美が大好きよ』
お母さんのことばかり、思い返してしまう。
いつもお母さんに抱かれて、星を見ていて。
星は綺麗だったし、何よりわたしを抱いたお母さんはとってもいい匂いだった。