星の数より多く、君に愛を伝えたい。
けれど、数秒後すればみんなは他のことへ興味をうつし、誰も見なくなった。
「真帆は、それぐらい輝美のこと信じてたんだね」
花乃がポツリと寂しそうに言った。
「うん、でも昨日後悔したんだ。輝美にあんなこと言って」
「真帆」
いつの間にか、わたし達の近くに輝美が立っていた。
今のこと、もしかして全部聞かれていたかな?
「真帆、ごめんね。わたし、お父さんとお母さんがいないこと、ずっと秘密にしてた。確かにわたし、みんなを騙してたことになってる。変な目で見られたり、腫れ物のように扱われたらどうしようって思って。自分の心を守るには、こうするしかなかったの。でも、親友なんだから、頼るのが大事だったのにね。ごめんね、真帆。みんなも本当にごめんね!?」
輝美は、ぬれそうな瞳を下に向けてわたし達に謝ってきた。
「いいの、輝美。わたしこそ、言いすぎたもん、ごめんね」
わたしはそう言ってから、
「お父さんとお母さんがいなくても、輝美はわたし達と同じ人間で、わたし達と同じこの学校の生徒なの。それを忘れないで!」
と続けた。
「真帆……」
そう、親がいるかいないかなんて関係ない。
輝美は、友達でわたし達と変わらない高校生なんだから。