星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「カッコイイな〜……」
わたしの横で、ボソッとつぶやいた莉音。
「え?」
「今、吾妻くんのこと『カッコイイな〜』って言わなかった?」
「へっ……!?」
莉音の頰が、赤く染まりはじめた。
うん、聞き間違いじゃないことがわかる。
「ほうほう」
満足そうに微笑んで、頷いた真帆。
「なるほどねー、輝美は松岡くんが好きで、莉音は吾妻くんが好きなのかー」
花乃の言葉に、わたしまで照れくさくなってしまった。
「わたし達のグループ、輝美の他にまた新しい、恋する乙女が増えたってわけか!」
真帆は、瞳をニタっとかがやかせて言った。
「あ、あの……。そういう意味じゃなくてっ」
莉音は、両手をバタバタさせている。
「そういえば、輝美! 松岡くんとは、今日何にもなかったの?」
「ないよ! 逆に何があるの!?」
「そうだなぁー、例えば漫画ではこういうのがあるんじゃない? 輝美が階段から落っこちそうになった時に、松岡が支える! とかさー」
真帆の瞳は、まだかがやいている。
「あるねー、あるある!」
「わたし、そんなドジ踏まないし!」
想像するほど、頭が混乱しそうだ。
わたしはそのまま、今の思いに蓋をした。