星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「見て、あの人」
「え、あの人がどうかした?」
「あの人、捨て子らしいよ」
「マジ?」
眉をひそめて、声のする方を見てみると、身長差の激しい2人のポニーテールにした女の子達がわたしのことを指さしてそう言った。
わたしと目が合うと、「ヤバっ」と言いながらどこかへ走ってしまった。
「な、何あれ……」
視線に気づいたのか、莉音が自分のことのように怯えながら言った。
「聞こえちゃってたみたい……」
「あそこの話し声……聞かれてたんだ……」
「いや、おかしいよ? だって、捨て子なんて一言も言ってないはずだから……」
真帆が否定した。
「じゃあ、どうなってるの……?」
「なんで捨て子なんて……」
意味がわからなくて、わたしはただ呆然としていた。
「あの子たちに聞いてみよう!」
そう言いながら、さっきのポニーテールにした女の子たちの元へ花乃は走り出した。