星の数より多く、君に愛を伝えたい。

「よう、望月さん」



翌日の昼休み。
わたしは、なるべく同級生のいないところへ行こうとすると、誰かに話しかけられた。

わたしは、声のする方に顔を向ける。



「吾妻くん」



そこにいたのは、吾妻くんだった。



「あのさ……。望月さん、親御さんいないのホントなの?」



険しい目をしながら、吾妻くんは問いかけてきた。



「うん、ホント」



「それって……まさか噂通り……なんてことないよな?」



「うん。噂は……違うの。捨てられたわけじゃないんだ……」



「そうだよな。俺、なんとなくなんだけど、望月さんの親がそんなことするような人に思えないんだ」



ふはは、と吾妻くんは笑った。



「俺、変な奴だな。会ったこともなければ喋ったこともない人のことを、子供を捨てるような人に思えない、なんて言うとかさ」



「そんな……全然変じゃないよ。むしろ、わたし、吾妻くんに対してありがたく思ってる」



昨日、カタカタと震えていたわたしが嘘みたい。
吾妻くんのおかげだな。




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