星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「じゃあな!」
男子達が電車を降りて、わたしの周りは行きの時と同じように女子だけとなった。
わたし達は手を振って、別れる。
「あー、まさかあんな大人数で行くとはねー」
莉音がどっと息を吐いた。
「うん。友達同士で、あんな大勢で出かけるのって始めてかも」
「わたしもー」
真帆と花乃が口々に言い出す。
心に、穴でも開いたような気がする。
7人の中、一気に3人の姿がなくなって自分が思っていたよりもどれほど楽しい時間だったのかを感じさせてしまう。
「輝美、どうしたの?」
わたしがずっと電車の窓を見ながら何も喋らないのを見て、花乃はキョトンとしている。
「まあまあ、輝美は松岡と離れて寂しいだけなんだよ。ねー?」
真帆が、ニヤニヤしながら言った。
「ま、真帆!」
「り、莉音は? 吾妻くんと別れて、寂しいんじゃないの?」
「わ、わたしはいいの!」
莉音も、顔を赤くしてブンブンと首を横に振った。
「でもほんと、乙女って感じだなぁ。輝美、莉音。2人ともすっごくかわいいよ!」
花乃がにっこり笑ったけれど、わたしの心臓はドクドクと落ち着かなかった。