星の数より多く、君に愛を伝えたい。

こんなこと、莉音は知られたくないよね。
まさか、年下にライバルができたなんて。


莉音にこんなことがバレちゃったら、どうなるかな。
あの時みたいにトラブルになるのは嫌だ。


それとも、あの時怒っていたのは真帆だけだったから、こっそり真帆だけに教えるとか?



「あれ、輝美。何してるの?」



わたしが何もしないで立っていると、いつの間にか後ろには花乃と真帆がいた。



「ぎゃっ!」



しまった、頭の中をすみれちゃんのことでいっぱいにしたら周りを全然気にしてなくて変な声が出たよ……。



「……どうかした?」



「わたし達、いつも話してるし今も普通に話しかけたつもりだったんだけど……」



花乃はきょとんとしていて、真帆は苦笑いをしている。



「あーごめんごめん。ほんと、一体なんでこんなにびっくりしたんだろう……」



わたしは、2人が来るまでのことがなかったかのように後頭部をかいた。

……と、あれ? 来たのは、2人? 1人足りないんだけど。



「莉音は?」



「莉音は、合唱部でまだいろいろあるって言うから先に帰っててほしいって」



「そっか」



なんだ、合唱部の用事か。
合唱部も大変だなあ。




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