星の数より多く、君に愛を伝えたい。

おばさんが仕事に出かけて、わたしは課題をやっていた。



「えーっと、この問題なんだっけ……?」



この間授業でやったばかりなんだけどなぁ、分かんなくなってきちゃった。


教科書でも見ればいいんだけど、ちょうど集中力も切れてきたころだし、わたしは休憩として瑠奈と美奈の様子を見にいくことにした。



「大丈夫? 2人とも」



瑠奈も美奈も、ベッドの中でいるだけなのでだいぶ退屈そうだ。



「うん……」



瑠奈が頷いてるのか声を出してるだけなのか、よく分からない相槌をした。

美奈は、クッションを抱いてぼーっとしている。


可哀想に……2人ともせっかくの夏休み初日なのにね。


お姉ちゃんとして、何かしてあげられることあるかなぁ……あ、そうだ。



「そうだ! ゼリー買ってきてあげようか?」



2人ともゼリーは好きだし、風邪ひいた時にも結構いいからね。



「いいの? お姉ちゃん」



ぐったりしていた2人は、ぱっと明るい顔をしてくれた。



「いいよ! どんなゼリーがいい?」



「みかん!」



2人は、全く同時に言った。



「わかった。じゃあみかんゼリー買ってきてあげるね」



わたしはバッグに財布を入れて、コンビニへ向かった。




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