星の数より多く、君に愛を伝えたい。
「松岡くんて、9月受験なの?」
「いや、違う。普通に、親が勉強に対してうるさいだけだし。望月は、いつ受験なの?」
結構厳しい人なのかなぁ、松岡くんのお父さんとお母さん。
わたしのところのおばさんも、怒る時はもちろんビシバシ行くし、わたしや妹が悪い点数をとったら叱るけど、常に勉強、勉強と言ってくるわけではない。
「ああ、一応わたしはイラストについて学んでいきたいから。そのイラストについての大学を目指してるの。志望している大学は1月あたりだよ」
すぐ答えないとと思ったら、なぜか最初は全然いらないことを言っていた。
別にどんな大学を目指してるのかなんて聞かれてないのに。
「あー、俺もそんぐらいだわ」
「松岡くん、どんな大学を目指してるの? やっぱりサッカー部だから、運動系に力を入れたとこ?」
「ああー……俺、医療関係の方に行くからサッカーができるのも、この年で最後かなぁ」
「医療関係!? すごいね!」
全然予想もしない答えが返ってきて、わたしはびっくりした。
「親がそうなんだよ。2人とも病院で働いててさ、まあ跡継ぎとかは言われてないんだけど、もともと興味はあったんだよな」
す、すごいなぁ。
わたしを含め、松岡くんはサッカーというイメージが強いから、白衣を着た彼も見てみたいや。