僕はペットで離婚を決めました
 何故、人間が犬に支配されるようなことになっているんだ?

 寝室に犬のゲージがあるのも変な話だが、リビングにおいても鳴いてうるさいから仕方がないとして。


 ゲージ内で用足しまでして、その始末をしているのは謙だった。

 美奈は小太郎が小をしていても大をしていても気にしない、気づいて片づければよいが見て見ぬふりをしているようだ。


 寝室にそんな物の匂いが染みつくのも嫌で、謙は換気を良くしていたが、それでも間に合わず臭い消しも使っていたが異様なにおいが寝室に残っていて、寝るのもいやになっていた。



 入籍して三ヶ月目。

 謙はとうとう、寝室を離れ和室に1人布団を敷いて寝るようになっていた。

 和室なら匂いがこもっておらず、とても新鮮な気持ちで眠れる。



 謙が和室で寝るようになると、美奈は小太郎をベッドに入れて一緒に寝るようになっていた。


 もう好きにしてくれ!

 と、謙は思っていた。




 だんだんと会話も少なくなってきて、美奈はまたバイトを増やして週の4日もバイトの日々が続くようになった。


 いつも作り置きの夕飯に、嫌気がして気た謙は

「バイトの日は夕飯作らなくていい、外で食べてくるから」

 と言った。



 それから美奈がバイトの時は、夕飯は外食するようになった謙。


 好きな和食を沢山食べれて幸せだと思った。


 食費はかかっても好きな物を食べれる幸せが、何よりも謙を満足させていた


 だがいつまでこんな生活を続けるのか。


 最近は美奈が小作りのチャンスと言って来なくなったが…

 20代で子供産む事はあらめたのか?


 謙がそんな事を思っていた。


 そんなある日。


 もうこれは完全にダメだ! と決定づける事が起こった…。
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