いつか、きっと。
『えーなん言いよっとね。明日美こそ友也くんとラブラブじゃなかと?明日会えると楽しみばい』

そう、成人の日は十一日の月曜日だけど、成人式は前日の日曜日に行われる。

翌日が休みだから、その方が都合がいいのだろう。

そして成人式のために県外に出てる同級生も帰ってくるし、成人式の日の夜に同窓会が計画されている。

就職してからはなかなか友達と会ったり遊んだりする機会が減っていたから、久し振りにゆっくりお喋りできるのかと思うと嬉しい。

友也と一緒に行けたら、みんなからいろいろ追及されるかな。

私たちが付き合っていると知っているのはほんの数人しかいないだろうし。

隠している訳ではないんだけど、みんなに話すチャンスもなかったし。

私から友也を誘って一緒に行きたいと思っていたところに、友也の方から電話がかかってきた。

『明日美は友達と約束しとると?俺は式には良彦たちから誘われたけん、アイツらと行かんばごとなったっさね』

あーそうか。

町田くんと真実はもう付き合ってないんだった。

それならもしかしたら涼介くんも一緒なのかもしれない。

「京子と真実に聞いてみる。三人で会うのも久し振りやし、一緒に行けたら嬉しかけど。でさ、同窓会はさ……」

『そうさ、同窓会さ。俺は明日美と一緒に行くつもりでおったっさ。けどどうしても外せん用事のできてしもうて』

私と行くつもりでいてくれたんだ!良かった。

でもちょっと待って、用事って一体なに?

それじゃ行けないの?同窓会……。

『ちょっと開始時間に間に合わんかもしれんとさ。けど遅れても必ず行くけん、明日美は先に行って待っとってくれんか?式は別々けど同窓会は明日美と一緒におりたかし。あ、でも式でも会うやろうけんが写真くらいみんなで撮ろうで!』

「うん、分かった。じゃ、同窓会は先に行くね。友達と喋ったりしながら友也ば待っとくけん。絶対、絶対来んばよ。約束ばい、友也」


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