いつか、きっと。
真実の目の前で町田くんの名前を出してしまった京子が慌てて口を塞いだけど……。
遅いよ京子。
私だって友也が町田くんと一緒だって知ってるけど、それを言うのはまずいと思ったから涼介くんの名前を出したのに。
「うん、町田くんと友也くんと涼介くん一緒におると思うよ。ちょっと待ってね」
どうして、真実?
だって町田くんとは別れたんだよね?
電話をかけ始めた真実を前に、顔を見合わせて成り行きを見守る京子と私。
「もしもし町田くん?今どこにおると?私たちなら正面玄関から入った広いロビーの……。うん、さっき明日美も来たとこよ。京子も一緒におるし。ああそう、じゃあそっちの会場の方に私たちが行こうか。席の確保よろしくね。場所は?……二階の最前列の右端ね、OK。じゃ、後で」
電話を終えた真実が私たちに言った。
「もう会場に入っとるって。席取ってくれとるけん私たちも行こうか。もうすぐ式も始まるみたいだし。さ、コッチコッチ」
「ねぇ真美、ちょっと聞いてもよか?町田くんとはどかんなっとると?」
会場までの道すがら、思いきって真実に聞いてみた。
また寄りが戻ったのかな。
でもいつの間に……。
「ん?ただの友達けど。もう付き合ってはおらんよ。今の町田くんは私にとっては男友達の一人かな。だけん普通に連絡もとるし。ごめん気ぃ遣わせて。中学の頃みたいな感じでおるけん大丈夫。明日美と京子はよかねー!彼氏とイチャイチャでくっけん。あー羨ましか!」
男友達、か。
それじゃ元サヤの可能性も無くはないよね。
あんなに仲良しでラブラブだった二人なんだし。
私と友也だって本当の関係は"親友"のままなんだもんね。
偽りの恋人……。
いつかこの恋が、愛にステップアップできる日はくるのかな。
今日は成人式。
大人になれば大人な関係になれるんだろうか?
なれるといいのにな。
「京子も明日美も、この晴れ姿見せつけてやらんばね!愛する彼氏に」
愛する……か。
私はまだ、愛なんて知らない。
遅いよ京子。
私だって友也が町田くんと一緒だって知ってるけど、それを言うのはまずいと思ったから涼介くんの名前を出したのに。
「うん、町田くんと友也くんと涼介くん一緒におると思うよ。ちょっと待ってね」
どうして、真実?
だって町田くんとは別れたんだよね?
電話をかけ始めた真実を前に、顔を見合わせて成り行きを見守る京子と私。
「もしもし町田くん?今どこにおると?私たちなら正面玄関から入った広いロビーの……。うん、さっき明日美も来たとこよ。京子も一緒におるし。ああそう、じゃあそっちの会場の方に私たちが行こうか。席の確保よろしくね。場所は?……二階の最前列の右端ね、OK。じゃ、後で」
電話を終えた真実が私たちに言った。
「もう会場に入っとるって。席取ってくれとるけん私たちも行こうか。もうすぐ式も始まるみたいだし。さ、コッチコッチ」
「ねぇ真美、ちょっと聞いてもよか?町田くんとはどかんなっとると?」
会場までの道すがら、思いきって真実に聞いてみた。
また寄りが戻ったのかな。
でもいつの間に……。
「ん?ただの友達けど。もう付き合ってはおらんよ。今の町田くんは私にとっては男友達の一人かな。だけん普通に連絡もとるし。ごめん気ぃ遣わせて。中学の頃みたいな感じでおるけん大丈夫。明日美と京子はよかねー!彼氏とイチャイチャでくっけん。あー羨ましか!」
男友達、か。
それじゃ元サヤの可能性も無くはないよね。
あんなに仲良しでラブラブだった二人なんだし。
私と友也だって本当の関係は"親友"のままなんだもんね。
偽りの恋人……。
いつかこの恋が、愛にステップアップできる日はくるのかな。
今日は成人式。
大人になれば大人な関係になれるんだろうか?
なれるといいのにな。
「京子も明日美も、この晴れ姿見せつけてやらんばね!愛する彼氏に」
愛する……か。
私はまだ、愛なんて知らない。