いつか、きっと。
女の友情
「これが明日美へのお土産ね、はいどうぞ」
「わー!ありがとう!!東京のお土産っていえば、やっぱり『東京ばな奈』で決まりだよねっ」
未来が田代先輩に会うために東京に行くと、私のためにいつも『東京ばな奈』のお菓子を買ってきてくれる。
「友也も好きとさねー。一緒に食べんばー」
「ふーん相変わらずラブラブのごたるね。もう早う結婚すれば?」
「ばっ、なん言いよっと未来!未来の方こそ……」
結婚?
そりゃ私には後にも先にも友也しかいないから、友也のお嫁さんになれるんだったらどんなに嬉しいか。
しかし、私たちは本物の恋人同士でもないのだ。
私たちももう二十六歳。
結婚適齢期と言ってもおかしくない年齢になった。
それなのに私と友也の関係は、何も変わってはいない。
現状維持と言えばまだ聞こえはいいかもしれないけど、何も変化がないまま約六年の月日が流れて行った。
もうずっとこのままなのかな。
不安がないと言えば嘘になるけど、だからといって今すぐ進展を望んでいるかと言えば……そうでもなかったりする。
友也は念願の小学校の先生になり、毎日忙しいながらも子どもたちの笑顔に励まされながら頑張っているようだ。
休日でも学校関係とか、色々予定が入ったりして私が休みでも会えない事が多くなった。
だからという訳ではないけど、こうして未来と休みの日に会う事が多くなっている気がする。
「御子柴くんはうちの塾でも人気があったもんねー。子どもには受けが良かったし、先生は天職なんじゃ?」
未来がいま勤めているのは、中学受験を目指している小学生を対象にしている学習塾。
友也は大学生の時にその塾でアルバイト講師をしていたから、事務職の未来と接点ができたという訳だ。
友也にとって未来は私の親友っていうだけじゃなく、仲が良い先輩の彼女でもある。
私の知らないところで友也と未来が会うのは正直言っていい気分ではなかったけど、こればっかりは仕方がない。
二人とも働いているんだから、やましいことなんてある訳がないって自分に言い聞かせて、無理矢理納得していた。
大学を卒業する前にアルバイトは辞めていたし。
特に心配する事もなかったようだし。
「わー!ありがとう!!東京のお土産っていえば、やっぱり『東京ばな奈』で決まりだよねっ」
未来が田代先輩に会うために東京に行くと、私のためにいつも『東京ばな奈』のお菓子を買ってきてくれる。
「友也も好きとさねー。一緒に食べんばー」
「ふーん相変わらずラブラブのごたるね。もう早う結婚すれば?」
「ばっ、なん言いよっと未来!未来の方こそ……」
結婚?
そりゃ私には後にも先にも友也しかいないから、友也のお嫁さんになれるんだったらどんなに嬉しいか。
しかし、私たちは本物の恋人同士でもないのだ。
私たちももう二十六歳。
結婚適齢期と言ってもおかしくない年齢になった。
それなのに私と友也の関係は、何も変わってはいない。
現状維持と言えばまだ聞こえはいいかもしれないけど、何も変化がないまま約六年の月日が流れて行った。
もうずっとこのままなのかな。
不安がないと言えば嘘になるけど、だからといって今すぐ進展を望んでいるかと言えば……そうでもなかったりする。
友也は念願の小学校の先生になり、毎日忙しいながらも子どもたちの笑顔に励まされながら頑張っているようだ。
休日でも学校関係とか、色々予定が入ったりして私が休みでも会えない事が多くなった。
だからという訳ではないけど、こうして未来と休みの日に会う事が多くなっている気がする。
「御子柴くんはうちの塾でも人気があったもんねー。子どもには受けが良かったし、先生は天職なんじゃ?」
未来がいま勤めているのは、中学受験を目指している小学生を対象にしている学習塾。
友也は大学生の時にその塾でアルバイト講師をしていたから、事務職の未来と接点ができたという訳だ。
友也にとって未来は私の親友っていうだけじゃなく、仲が良い先輩の彼女でもある。
私の知らないところで友也と未来が会うのは正直言っていい気分ではなかったけど、こればっかりは仕方がない。
二人とも働いているんだから、やましいことなんてある訳がないって自分に言い聞かせて、無理矢理納得していた。
大学を卒業する前にアルバイトは辞めていたし。
特に心配する事もなかったようだし。