いつか、きっと。
アパートの階段下に急いで駆け込み、そのまま階段を駆け上がる。
家の玄関ドアを閉じてしまってからじっと耳を澄ましてみるけど、友也が階段を上がってくる足音は聞こえなかった。
もしかして追いかけてくるかも?
なんて思ってしまったけど、その心配は無用だったらしい。
ホッとしたのか、ガッカリしたのかよく分からないため息をついた。
「あら、明日美お帰り。未来ちゃんとお喋り楽しかった?」
「たっただいまお母さん……。楽しかったよ!さ、お風呂入って明日に備えんば!」
ごめんお母さん……。
今はまだ、上手に嘘をつく自信がないよ。
早く一人になるために、自分の部屋に逃げ込んだ。
カーテンの隙間から、窓の外を窺ってみる。
友也の車が見えたけど、その中にまだ友也がいるのかどうかまでは分からなかった。
こっちからは見えなくても、車からは私が見えているかも知れない。
それとも友也はもう私のことなんて関心ないの?
いつまでも未練がましい気がして、振りきるように窓際から離れた。
『未来も親友、友也も親友』
昔はそれが当たり前だったし、ずっとその関係が続くものだと思っていた。
それなのに、私は友也のことを好きになってしまった。
親友の未来に嘘をついて裏切ることに対して、それほどの罪悪感も感じないくらい、友也だけしか見ていなかった。
いつから友也は私の中で親友ではなくなっていたのだろう。
ずっと自分自身に言い聞かせていただけ。
だって親友だと思っていないと、想いが溢れ出して歯止めがきかなくなるから。
「バチが当たったのかな……」
これから先、私はどうすればいいんだろう。
未来や友也に会って、何事もなかったように笑えるのかな。
多分無理。
今はまだ笑えそうにない。
だって私の心の涙雨は、止むことはないだろうから。
バスルームに飛び込み、熱いシャワーを頭から浴びる。
冷えきった心を温めたいけど、涙雨がそれを邪魔してるよう。
我慢できなくなった私の目からも溢れてくるけど、熱いお湯が流してくれるから平気。
嗚咽を誤魔化すために強すぎるシャワーに打たれながら、思い切り泣いた。
家の玄関ドアを閉じてしまってからじっと耳を澄ましてみるけど、友也が階段を上がってくる足音は聞こえなかった。
もしかして追いかけてくるかも?
なんて思ってしまったけど、その心配は無用だったらしい。
ホッとしたのか、ガッカリしたのかよく分からないため息をついた。
「あら、明日美お帰り。未来ちゃんとお喋り楽しかった?」
「たっただいまお母さん……。楽しかったよ!さ、お風呂入って明日に備えんば!」
ごめんお母さん……。
今はまだ、上手に嘘をつく自信がないよ。
早く一人になるために、自分の部屋に逃げ込んだ。
カーテンの隙間から、窓の外を窺ってみる。
友也の車が見えたけど、その中にまだ友也がいるのかどうかまでは分からなかった。
こっちからは見えなくても、車からは私が見えているかも知れない。
それとも友也はもう私のことなんて関心ないの?
いつまでも未練がましい気がして、振りきるように窓際から離れた。
『未来も親友、友也も親友』
昔はそれが当たり前だったし、ずっとその関係が続くものだと思っていた。
それなのに、私は友也のことを好きになってしまった。
親友の未来に嘘をついて裏切ることに対して、それほどの罪悪感も感じないくらい、友也だけしか見ていなかった。
いつから友也は私の中で親友ではなくなっていたのだろう。
ずっと自分自身に言い聞かせていただけ。
だって親友だと思っていないと、想いが溢れ出して歯止めがきかなくなるから。
「バチが当たったのかな……」
これから先、私はどうすればいいんだろう。
未来や友也に会って、何事もなかったように笑えるのかな。
多分無理。
今はまだ笑えそうにない。
だって私の心の涙雨は、止むことはないだろうから。
バスルームに飛び込み、熱いシャワーを頭から浴びる。
冷えきった心を温めたいけど、涙雨がそれを邪魔してるよう。
我慢できなくなった私の目からも溢れてくるけど、熱いお湯が流してくれるから平気。
嗚咽を誤魔化すために強すぎるシャワーに打たれながら、思い切り泣いた。