いつか、きっと。
瀬名くんにも、親友がいた?
突然の話題転換に戸惑いながらも、とりあえず話を聞いてあげることにした。
『俺がまだ小学生の時、東京から転校してきたやつのおって。そいつはいっこ年上やったけど、家が近所やったし一緒に遊ぶうちに友達になったっさ』
瀬名くんの親友は同い年じゃなくて、一つ年上なんだ。
『そいつのこと俺は"てっちゃん"て呼びよった。中学でてっちゃんがテニス部に入ったけん、俺も真似してテニス始めた』
「そっか、中学では部活の先輩後輩でもあるとね。ずっと仲良かったと?」
『それがさ、ちょっとトラブってしもうてさ……』
瀬名くんには幼馴染みで一つ年下の彼女がいたそうだけど、付き合ってることは秘密にしていたらしい。
その彼女が男子テニス部のマネージャーになったことがきっかけで、事件が起きた。
瀬名くんの彼女が、親友で先輩でもあるてっちゃんとも隠れて付き合ってたことが発覚したという。
瀬名くんの方が先に付き合っていたんだけど、てっちゃんはそれを知らないから瀬名くんが後から彼女にちょっかいを出してきたと勘違いしたみたい。
それからてっちゃんだけでなく他の先輩たちからも無視されるようになり、彼女とも上手くいかなくなったって……。
『てっちゃんが卒業しても彼女とは自然消滅みたいな感じやったし、俺も卒業と同時に引っ越したし。てっちゃんとはもう絶縁状態やった』
「彼女とも、それっきり?」
『そいが、彼女は俺と同じ高校に入学して来たっさ。再会してまた付き合うことになった』
それが、稲佐山デートしたあとで別れたって言ってた彼女なのね。
そして今は福岡にいる……。
「瀬名くんにもいろいろあったとね。それで、てっちゃんとはずっと絶縁したまま?」
『高校は違ったけど、お互いテニスしよけば試合とかで顔見ることはあった。だけんて仲直りとかできるわけもなかし。もう諦めとったけど、先月ある人に仲介ば頼んで話し合うことのできた。十二年も経ってやっと……』
突然の話題転換に戸惑いながらも、とりあえず話を聞いてあげることにした。
『俺がまだ小学生の時、東京から転校してきたやつのおって。そいつはいっこ年上やったけど、家が近所やったし一緒に遊ぶうちに友達になったっさ』
瀬名くんの親友は同い年じゃなくて、一つ年上なんだ。
『そいつのこと俺は"てっちゃん"て呼びよった。中学でてっちゃんがテニス部に入ったけん、俺も真似してテニス始めた』
「そっか、中学では部活の先輩後輩でもあるとね。ずっと仲良かったと?」
『それがさ、ちょっとトラブってしもうてさ……』
瀬名くんには幼馴染みで一つ年下の彼女がいたそうだけど、付き合ってることは秘密にしていたらしい。
その彼女が男子テニス部のマネージャーになったことがきっかけで、事件が起きた。
瀬名くんの彼女が、親友で先輩でもあるてっちゃんとも隠れて付き合ってたことが発覚したという。
瀬名くんの方が先に付き合っていたんだけど、てっちゃんはそれを知らないから瀬名くんが後から彼女にちょっかいを出してきたと勘違いしたみたい。
それからてっちゃんだけでなく他の先輩たちからも無視されるようになり、彼女とも上手くいかなくなったって……。
『てっちゃんが卒業しても彼女とは自然消滅みたいな感じやったし、俺も卒業と同時に引っ越したし。てっちゃんとはもう絶縁状態やった』
「彼女とも、それっきり?」
『そいが、彼女は俺と同じ高校に入学して来たっさ。再会してまた付き合うことになった』
それが、稲佐山デートしたあとで別れたって言ってた彼女なのね。
そして今は福岡にいる……。
「瀬名くんにもいろいろあったとね。それで、てっちゃんとはずっと絶縁したまま?」
『高校は違ったけど、お互いテニスしよけば試合とかで顔見ることはあった。だけんて仲直りとかできるわけもなかし。もう諦めとったけど、先月ある人に仲介ば頼んで話し合うことのできた。十二年も経ってやっと……』