いつか、きっと。
試合の翌日。

「ふうん、友也くんの応援に行ったんだ。明日美の親友の友也くん、私も会ってみたかなぁー」

未来には黙っていようかとも思ったけど、結局話してしまった。

どうせいつかは打ち明けるつもりだったし。

本当はまだ迷ってるけど……。

親友の友也の事が好きだって、まだ誰にも言ったことがないし。

「昨日は一回戦で負けちゃったし残念やったけど、次の試合こそは勝ってくれるって約束してくれたけんね。また応援に行かんば」

「じゃあさ、その時は私も一緒に行ってよか?」

うん、私も未来と一緒に行きたいんだよね。

だって一人じゃ話し相手もいないし、男子校の応援って実は緊張するものだってよく分かったし。

「友也に一応聞いてみるね。私も未来と友也を会わせられんかなって思いよったとさ」

「うん!楽しみにしとるけんねー」

良かった、未来があまり元気がないような気がして心配してたけど、最近は明るくなったようだし。

慣れない高校生活で本調子ではなかったのかも。


「友也くんって、カッコ良か?小学生の時はイケメンじゃなかって言いよったよね」

うーん……。

私の目と他人の目じゃ見え方が違うだろうからなぁ。

一般的に見てどうなんだろう?

「未来が思っとるイケメンとは違うと思うけど」

「親友やったらイケメンじゃなくてもよかもんね。好きな人なら話は別けどさ」

ドキッとした。

未来は面食いだからイケメンじゃないと好きにならないのか……。

「南海って男子校やけん素敵な人と出会ったりせんかな?そう考えたらますます楽しみになってきたばい。友也くんに次の試合いつあるとか聞いとってね!」

「う、うん……」

どうしようすっかり行く気満々になってる。

まだ友也に未来を連れていっていいのか聞いてないのに。

だけどこの前は『負けたらカッコ悪い』からダメだったんだよね。

今度の試合は勝ってくれるって言ったし、大丈夫だよね……。

またベランダで話せるかなって考えていたその時、携帯にメールの着信があった。

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